非常用発電機の「オイル漏れ」を調査しました
2023年10月25日

2023年10月25日(水)に神奈川県横須賀市で、東京電機「TMGP200」のオイル漏れを調査しました。エンジンは、三菱「6D24-T」です。

東京電機TMGP200 三菱6D24-T

エンジンの検油棒でエンジンオイル(潤滑油)の量を調べてみると、適正量の約2倍も多量のエンジンオイルが入っていました。

エンジンオイルが多過ぎる

所有者に話を伺うと、電気設備点検業者が毎月点検しているけれど、10年前に設置してから今まで一度も「整備」をしたことは無いそうです。

この発電機は、長時間の運転を想定して、外部に大きな燃料タンクを設置しています。発電機の隣に建っている物置小屋のような設備が「油庫」で、その中の高い位置に燃料タンクが収まっています。いざエンジンが動き出した時は、この高い位置の燃料タンクからエンジンに向かって、燃料が重力によって流れていきます。

問題は、エンジンが停止している時です。この発電機は設計上、停止中に燃料を完全に遮断できません。ほんの少しずつ少しずつ、燃料がタンクからエンジンへ流れ落ちてきてしまうのです。あくまで、ほんの少しずつです。

ところが、少しずつでも10年間ともなれば、溜まりに溜まって相当な量になります。どこに溜まるのか?それはエンジンの最も下方にあり、本来はエンジンオイルを溜めるための「オイルパン」に、燃料が流れ込んでしまうのです。その結果、エンジンオイルは燃料で薄まってしまいます。

ここで、大きな危険が発生します。

  • エンジンオイルが薄まると、潤滑性能が低下しているので、エンジンが焼き付く可能性がある。
  • オイルパンの中の油量が増えると、クランクが液面を叩き巻き上げて、エンジンからオイルが吹き出す。
  • 漏れたエンジンオイルは燃料を含んでいるので、引火の可能性がある。

電気設備の点検と、発電機の整備は、全く別の作業です。大きな事故になる前に、非常用発電機の専門業者へ点検整備を依頼してください。三友工業は、お客様からのお問い合わせをお待ちしています。


 前の記事へ
次の記事へ